美タミン通信 5月号
- 6月 11, 2020
- Blog
今、新型コロナウイルスの感染が世界的大流行(パンデミック)を引き起こしています。仕事やイベント、学校など私たちの日常生活の行動が制限され、感染への不安を感じる中、健康的に生活を送るために心がけたいことや正しい情報と知識を知り、自分や家族、身近な人たちの健康を守ために、今、私たちが出来る感染症への対策や知識を今回はお伝えしていきます
感染症に負けない対策をしよう!
コロナウイルスとは?
人に感染するコロナウイルスは現在7種類見つかっています。その中の一つに、今回世界的に大流行している『新型コロナウイルス(COVIDー19)』があります。この7種類のうち、4種類のウイルスは一般的な風邪症状の原因の10〜15%を占めており、多くは軽症です。残りの2種類は2002年に発生した『重症急性呼吸器症候群(SARS:サーズ)や2012年以降発生している『中東呼吸器症候群(MERS:マーズ)です。
咳エチケットとは?
飛沫感染での感染症は風邪をはじめ、インフルエンザなど数多くあります。この度の新型コロナウイルス感染症は、年齢や性別関係なく誰が感染してもおかしくないほど感染が拡大しています。体調不良の自覚症状がなくてもエチケットとして、咳やくしゃみをする際には、マスクやティッシュ、ハンカチ、袖を使って口や鼻をおさえましょう。特に、屋内の電車や職場、学校など人が集まるところで実践する事が重要となります。
- マスクを着用する(口・鼻を覆う)
- ハンカチやティッシュで口・鼻を覆う
- とっさの時、袖で口・鼻を覆う
どのように感染するの?
新型コロナウイルスの感染において現時点でわかっていることは、飛沫感染と接触感染の2つで空気感染は起きていないと考えられています。
飛沫感染・・・ウイルスに感染した人のくしゃみや咳などで、体外へウイルスが排出されます。目に見えない細かさで遠くまで飛んでいき、その飛ばされたウイルスを直接口や鼻から吸い込んで感染します。*屋内などで、お互いの距離が十分に確保出来ない状況で一定時間過ごす時は注意が必要です。
接触感染・・・感染した人がくしゃみや咳をしたときに手で押さえた後、その手で周りの物に触れるとウイルスが付着します。その部分に接触するとウイルスが手に付着し、その手で自分の口や目や鼻に触れると感染した人に直接接触していなくても感染します。*感染場所の例として電車やバスの吊り革、ドアノブ、エスカレーターの手すり、スイッチなど
飛沫感染に似た感染経路で、空気感染という言葉がありますが、飛沫感染と空気感染はどのように違うのか?というと、空気感染は別名『飛沫核感染』といい飛沫核(ひまつかく)とは、しぶき(飛沫)の水分が蒸発した小さな粒子のことを言います。
くしゃみやせきで排出された飛沫は、水分の重みがある為、通常は排出されると直ぐに病原体とともに床に落ちていきます。しかし病原体の中には水分が蒸発するとそのまま空気中をプカプカ浮いている状態です。はしか、水ぼうそう、結核はこの空気感染で感染することがわかっています。飛沫感染は、インフルエンザやおたふく風邪、マイコプラズマ、百日咳、風邪(アデノウイルス・ライノウイルスなど)が知られています。飛沫感染は、咳やくしゃみなどをした時に少なくとも半径2m以内にいる人に感染を広げる可能性を持っています。その為、風邪や季節性インフルエンザ対策と同様に一人一人の咳エチケットや手洗い、消毒などの実施がとても重要になります。
どんな症状でどんな治療がされているの?
発熱や呼吸器症状が1週間持続し、強いだるさ(倦怠感)を訴える人が多く、初期症状には嗅覚(匂いを感じない)や味覚(味を感じない)などの異常が出る症状も報告されています。新型コロナウイルスそのものに効く抗ウイルス薬などは現在まだ確立していませんが、感染しても軽症で治癒する例が多く、入院された方々はウイルスによる熱や咳などの症状の緩和を目指す対症治療法(解熱剤や咳を止める薬を投与、点滴などの実施)の治療を受けました。また、肺炎を起こした場合は、酸素投与や人工呼吸器装置を使用することもあります。発熱や咳などの呼吸器症状がなく、鼻や気管などからウイルスを検出できなくなった時に治癒の判断がされます。対症療法により、症状全体のサポートをすることで、その間にウイルスに対する抗体が作られるようになり、ウイルスが排除され治癒に至ると考えられています。新型コロナウイルスに感染した人の約80%は軽症で、約20%は入院が必要となっています。入院が必要な20%のうち5%の方は重篤化されることがわかっていますが、気づかないうちに感染が市中に拡がり、突然爆発的に感染者が急増(オーバーシュート)すると、医療提供体制に過度な負荷がかかりそれまでに行われていた適切な医療が提供できなくなる事が懸念されます。集団感染を防ぐためにも寒気が悪く、人が密に集まって過ごすような空間をなるべく避け、室内を定期的に換気し日常から手洗い・うがいなどしっかり行い予防する意識を持つ事が、新型コロナウイルスだけでなくインフルエンザなどの感染症を予防する大切な行動となります。
★免疫力を下げないために★
外出自粛や見えない不安などでストレスを感じている方も多いかと思います。ストレスが長期間かかる状況だと免疫機能も下がります。免疫力を下げないためにも、皆さんはどんなストレス発散をされていますか?人それぞれストレス発散方法があると思いますが、病気予防の基本は、適度な運動や睡眠、栄養バランスが取れた食事になります。
・適度な運動
気持ちがいいなと感じる運動を続けると免疫力が上がっていきます。軽く近所を散歩したり、お家でストレッチをするだけでも血流がよくなりリラックス効果や、疲労回復効果があります
・睡眠
睡眠不足の状態や夜更かしをして不規則な生活をしていると自律神経が乱れ、免疫力が下がります。規則正しい睡眠を取ることで、交感神経と副交感神経を正しく切り替える事ができ免疫機能を正常に保つ事ができます。
・笑う
私たちは楽しく笑うことによって免疫をコントロールしている脳に興奮が伝わり、免疫に関係しているナチュラルキラー細胞を活性化します。この細胞は、病原菌やウイルス感染などで体内に異常を見つけると素早く攻撃をしてくれる免疫力に欠かせない細胞の一つです。ユーモアや笑いは私たち人間にとって生きる力になります。不安な時でも笑顔を忘れない事がとても大切です。