10 8月

美タミン通信8月号

  • 8月 10, 2021
  • Blog

夏になると心配になるのが食中毒。

食中毒は飲食店などで起こる集団発生が良く取り上げられていますが、毎日食べている家庭の食事でも発生していますし、身近に発生する危険性がたくさん潜んでいます。厚生省の報告では、家庭の食事が原因の食中毒の20%近くを占めているようです。

今回は食中毒の正しい知識を身につけ食中毒を予防しましょう。

食中毒の発生状況と分類

食中毒の発生状況・・・

食中毒の発生状況は一年中同じではありません。おおよその傾向では寒い季節に食中毒の発生は少なく、4月、5月と暖かくなるにつれ多くなり、7月から9月にかけての夏場に最盛期を迎えると言われています。

食中毒の分類・・・

スクリーンショット 2021-08-06 9.28.45

中でも発生の多いのがO157に代表される細菌性の食中毒で、全食中毒のうち90%程度を細菌による食中毒が占めています。最近がまな板に付いていたとしても、肉眼では見えません。しかし、目に見えなくとも簡単な方法をきちんと行えば細菌による食中毒を予防することができるのです。代表的な対策に食中毒予防の3原則がありますので紹介します。

食中毒予防の3原則

食中毒菌を『付けない!増やさない!やっつける!』

食中毒は、その原因となるウイルスが食べ物に付着し、体内へ侵入することによって発生します。食中毒を防ぐためには、細菌の場合細菌を食べ物に『つけない』、食べ物に付着した細菌を『増やさない』、食べ物や調理器具に付着した細菌を『やっつける』という3つのことが原則になります。

また、ウイルスの場合は、食品中では増えないので『増やさない』は当てはまりません。ウイルスはごくわずかな汚染によって食中毒を起こしてしまいます。ウイルスを食品に『つけない』を確実に実行するためには、調理者はもちろんのこと、調理器具、調理環境などの調理場全体がウイルスに汚染されていないことが大変重要になります。ウイルスによる食中毒を予防するためには、ウイルスを調理場内に『持ち込まない』、食べ物や調理器具にウイルスを『ひろげない』、食べ物にウイルスを『つけない』、付着してしまったウイルスを加熱して『やっつける』という4つの原則となります。

あなたの食事作りをチェックしてみましょう!

家庭での食中毒予防は食品を購入してから、調理して食べるまでの過程で、どのように細菌を『つけない』『増やさない』『やっつける』を実践していくかにあります。

1.買い物

◇消費期限を確認する

◇肉や魚などの生鮮食品や冷凍食品は最後に買う

◇肉や魚などは汁が他の食品に付かないように分けてビニール袋に入れる

◇寄り道をしないで直ぐに帰る

2.家庭での保存

◇冷蔵や冷凍の必要な食品は持ち帰ったら直ぐに冷蔵庫や冷凍庫に保管する

◇肉や魚はビニール袋や容器に入れ、他の食品に肉汁などがかからないようにする

◇肉、魚、卵などを取り扱うときは、取り扱う前と後に必ず手指を洗う

◇冷蔵庫は10°C以下、冷凍庫はマイナス15°C以下に保つ

◇冷蔵庫や冷凍庫に詰めすぎない(詰めすぎると冷気の循環が悪くなる)

3.下準備

◇調理前に石鹸で丁寧に手を洗う

◇野菜などの食材を流水でキレイに洗う(カット野菜もよく洗う)

◇生肉や魚などの汁が、果物やサラダなど生で食べるものや調理の済んだものにかからないようにする

◇生肉や魚、卵を触ったら手を洗う

◇包丁やまな板は肉用、魚用、野菜用と別々に揃えて使い分けると安全

◇冷凍食品の解凍は冷蔵庫や電子レンジを利用し、自然解凍は避ける

◇冷凍食品は使う分だけ解凍し、冷凍や回答を繰り返さない

◇使用後の付近やタオルは熱湯で煮沸した後しっかり乾燥させる

◇使用後の調理器具は洗った後、熱湯をかけて殺菌する(特に生肉や魚を切ったまな板や包丁)。台所用殺菌剤の使用も効果的

4.調理

◇調理の前に手を洗う

◇肉や魚は十分に加熱。中心部を75°Cで1分間以上の加熱が目安

5.食事

◇食べる前に石鹸で手を洗う

◇清潔な食器を使う

◇作った料理は、長時間、室温に放置しない

6.残った食品

◇残った食品を扱う前にも手を洗う

◇清潔な容器に保存する

◇温め直すときも十分に加熱

◇時間が経ちすぎたものは思い切って捨てる

◇ちょっとでも怪しいと思ったら食べずに捨てる


いかがでしたか?普段の食事作りでは6つのポイントを心がけて、細菌を『つけない』『増やさない』『やっつける』を実践し、家庭での食中毒対策をしっかり行い、食中毒を予防していきましょう。