美タミン通信 8月号
- 8月 24, 2020
- Blog
こんにちは!
皆さは日頃、血糖値を意識されていますか?
血糖値は高すぎても低すぎても様々な不調が起こります。今回は血糖値についてお伝えしていきます!
血糖値について知ろう!!
血糖値とは??
健康診断などでよく耳にする血糖値ですが、血液中のブドウ糖(グルコース)の濃度のことを血糖値と言います。血糖値は食事と関連しており、白米やパン、麺類、果物、清涼飲料水などに含まれている糖質や炭水化物を摂取すると胃腸で消化吸収され、ブドウ糖が血液の中に入り身体のエネルギーになり血糖値が上がります。
身体には血糖値を維持する機能が備わっており、血糖値を下げる作用のあるインスリンと血糖値を上げる作用のあるグルカゴン、アドレナリン、甲状腺ホルモン、成長ホルモンなどの作用で体内の血糖値はコントロールされています。
血糖値を下げる作用のあるホルモンはインスリンのみで、血糖値を上げる作用のあるホルモンは多数あります。これは人類史的にみると食材を狩猟や採集をして確保していた時代が長く、現代のように活動に必要なエネルギーとなる糖質を簡単に摂取できなかったため、血糖値を下げなければならない状況が少なかったからだと言われています。
適正な血糖値は、空腹時が60〜110mg/dL、食後が100〜140mg /dLとされています。
(血糖値が110mg/dL (ミリグラム パー デシリットル)だと血液1dL中に110mgのブドウ糖が含まれていることになります)
食後は誰でも血糖値は上昇しますが、正常では140mg/dLを超えることはありません。
血糖値の上昇に伴いインスリンが血糖値を下げる働きをするからです。
熱中症?それとも低血糖??
血糖値は、高すぎても低すぎても身体に様々な不調をもたらします。
熱中症と低血糖の症状は非常に似ているため、夏は特に注意が必要です。
- 大量の発汗
- 動悸
- だるさ
- 手足のしびれ
- めまい
- 意識を失う
などの症状があるときは、熱中症だけでなく低血糖も疑いましょう。
症状が軽い場合は、まず糖質が含まれている飲み物を補給して改善するか確認をしましょう。熱中症の場合もありますので、このような症状が出たときは電解質と糖質が含まれているスポーツドリンクまたは経口補水液がオススメです。経口補水液よりスポーツドリンクは糖質の成分が多くなっています。脱水症状や下痢が起きている場合は、電解質濃度が高い経口補水液を補給しましょう。
特に、低血糖は糖尿病の治療薬の副作用として起きることが多いのですが、他にもホルモンの異常や手術で胃を切除した後、アルコールの影響、栄養不足など何かしらの原因がいくつか考えられます。処置をしても以上の改善されない場合は、早急に医療機関を受診して治療を受けましょう。
血糖値スパイク(食後高血糖)とは?
血糖値スパイクという言葉を耳にされた事はありますか?ここ最近、メディアなどで取り上げられることが多くなりました。空腹時の血糖値は正常だとしても、食後に血糖値が異常に高くなる症状を食後高血糖と言います。この急激に上がりすぎた血糖値を下げるために大量のインスリンが分泌され、その反動で血糖値が急降下します。尖った針のように急上昇と急降下を繰り返す現象を血糖値スパイクと言います。血糖値スパイクは食後1〜2時間の血糖値を検査しないとわかりません。
一般的な健康診断では空腹時の血糖値を検査するため、この血糖値スパイクは見逃されやすく、放置すると糖尿病になるリスクがあり、隠れ糖尿病予備軍とも呼ばれています。また最近では動脈硬化の進行が早まるとも言われています。食後高血糖により活性酸素が産生され血管が酸化ストレスにさらされてしまうため、動脈硬化のリスクが高くなり、高血圧、心筋梗塞などを引き起こす恐れも高くなります。健康な人でも、食事を摂取する時間が開きすぎた時や、空腹で糖質や炭水化物を多めに摂取した後などは、血糖値は一気に急上昇しやすくなります。糖尿病の家族歴がある、早食いをする、炭水化物中心の食事、運動不足、満腹になるまで食べる人などは血糖値スパイクを起こしやすいタイプですので、食後に強い眠気やダルさ、頭痛や集中出来ない、イライラすることがある、空腹時に猛烈に高カロリーなものが食べたくなるといった自覚症状がある場合は血糖値スパイクによる血糖値の急降下で低血糖の症状が出ている可能性がありますので要注意です。
食事の摂り方を意識しよう!
血糖値を気にして甘いものや炭水化物の量を減らすように気を付けていても、忙しいとどうしても外食が増えたり、なかなか食事が摂れず気付いたら早食い、ドカ食いなどの食べ方をしてしまうこともあると思います。ダイエットや血糖値を気にして糖質制限をするのも一つの方法ですが『糖質の吸収を抑える』食材や食べ方を意識することも大切です!最初に食べる食品の順番を野菜や海藻類、キノコ類、大豆製品などの食物繊維を多く含むものにし、次にタンパク質が豊富な魚やお肉、卵、最後に炭水化物(白米やパンなど)を摂るようにすると血糖値の急激な上昇を抑えることが出来ます。このような食事方法をベジタブルファーストと言います。ベジタブルファーストは、いつもの食事の内容を変えることなく食べる順番を変えるだけですので手軽な方法です。食品には血糖値が上昇しやすいのもと血糖値の上昇が穏やかなものがあります。野菜や海藻類、キノコ類、大豆製品など食物繊維を多く含むものは、低GI値食品に分類されています。食物繊維は長時間にわたり効果があり、次の食事でも血糖値の上昇を抑える効果があると言われています。これをセカンドミール効果といいます。
GI値の高い食品は炭水化物が中心です。白米やパン、うどんといった麺類など、誰もが日常的に食べているものは高GI値のものが多くなっています。
しばらく何も食べずにいた後の食事は、大きな血糖値スパイクが生じてしまうことが研究で証明されています。食後血糖値が気になる方は、食べる食品の順番やGI値の低い食品を意識して食事しましょう。
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GI値とは、食後血糖値の上昇度を示す指標のことです。食品ごとにGI値が設けられており、GI値が高い食品は血糖値が上昇しやすく、低い食品は血糖値の上昇が緩やかになります。