美タミン通信 6月号
- 6月 24, 2020
- Blog
皆さんは健康的に健康的に過ごすためにどんな事を意識されていますか?私たちの身体には日々健康な状態を保つために働いているシステムが備わっています。今回は、その中の一つでもある自律神経の働きについてお伝えします!
自律神経の働きを整えよう!
私たちは、気温や湿度などの体外環境の変化が起こったときやケガや病気をした時でも、体内が安定した状態を維持できるように調節する機能が備わっています。 たとえば、気温が高く40℃の猛暑の日も体内はだいたい36℃台に保たれていたり、身体の中に細菌やウイルスなどの異物がない状態を保つよう常に働いていたり、ケガをしたり風邪を引いたりしても時間が経てば健康な状態に戻るなど、身体は常に一定の状態を保とうと調整しています。
身体が危機的な状態にならないように、脳などがコントロールをしているこの働きのことを『生体の恒常性(ホメオスタシス)』と言います。この、生体の恒常性(ホメオスタシス)には、大きく分けて自律神経・内分泌・免疫の3つのシステムがあります。なかでも『自律神経』は、生体の恒常性(ホメオスタシス)を維持するために働く代表的なシステムです。
自律神経とは?
自律神経は『交感神経』と『副交感神経』の2種類があります。外界からの刺激に対して無意識に体内環境の調節をし、消化・呼吸・血圧・体温・心拍・発汗など様々な働きをコントロールしています。私たちが意識しなくても呼吸をしたり、食べたものを消化したり、体温を調節するために汗をかいたりできるのは、自律神経の働きによるものです。身体の活動時や昼間に活発になる交感神経と、安静時や夜に活発になる副交感神経は一つの器官にに関して相反する働きを持っており、必要に応じてどちらかの働きを強めることでそれぞれの器官や臓器を自動的に調整して、シーソーのようにバランスを保っています。
交感神経の働き
- 胃腸の働きをおさえる
- 瞳孔が開く
- 心拍数が増える
- 血管が収縮(縮まる)
など
副交感神経の働き
- 胃腸の働きが活発になる
- 瞳孔が閉じる
- 心拍数が減る
- 血管が拡張(広がる)
など
交感神経と副交感神経の切り替えのバランスが乱れると様々な身体の不調が現れます。
自律神経が乱れる原因とは?
日中の活動時に優位に働く緊張モードの交感神経と、夜間に身体を休ませるために優位に働くリラックスモードの副交感神経は、メリハリのある生活を送ることでバランスよく機能し切り替えがされやすくなります。しかしバランスよく機能していた自律神経が上手く働かなくなり乱れてしまうことがあります。原因としては、主に過度なストレスや不規則な生活、ホルモンバランスの乱れが多いと言われています。
- ストレス・・・人間関係や職場・学校でも悩み事による精神的ストレス、ケガや過労、過剰な光や音、不快な温度なども身体的ストレスとなって自律神経が乱れる要因となります。何らかのストレスが加わると、身体はストレスに耐えるため緊張モードの交感神経の働きを強め、血圧を上げて、心臓の働きを活発にし、筋肉の緊張を高めてストレスに立ち向かう臨戦態勢をとります。ストレスが長時間続くと副交感神経の働きは抑えられ常に交感神経が優位の状態となってしまうため、切り替えが上手くいきません。そのため、なかなか寝付けない、寝ても疲れが取れない、眠りが浅い、イライラしたり不安でソワソワしたり、食欲が湧かないなどの症状が現れます。
- 不規則な生活・・・私たちの身体には、一定の生体リズムがあります。睡眠サイクルや体温、血圧の調節やホルモン分泌などの身体の基本的な働きは1日約24、5時間の周期で動いており、これを体内時計と呼びます。この体内時計は、1日のリズムに合わせるために光と食事の刺激で日々リセットしており、まずは目と通して入ってきた朝の太陽光を受けて『朝になった』と認識され、それから明暗に関係なく食事によって臓器が動き出すことがここ数年でわかってきました。昼夜逆転の生活を送ったり、夜更かしが続いたり、食事を抜いたりなどの不規則な生活を送っていると体内時計のリズムが乱れて自律神経のバランスを乱す原因になります。無意識でも働いている自律神経ですが、バランスを乱さないためにはメリハリのある生活を心がけることが重要です。メリハリのある生活を心がけ行動する事は意識的に出来ますので、不規則な生活が続いてる時は一度見直してみましょう。
- ホルモンバランスの乱れ・・・自律神経はホルモンバランスの変化と深く関わっており、脳のホルモン分泌部位がとても近いため、ホルモンバランスが乱れが自律神経の乱れを招いたり、またその逆もあります。ホルモンバランスの乱れる理由も自律神経が乱れると一緒でストレスや不規則な生活によるものが多く、症状も似ています。また、ホルモンバランスが乱れやすい40代、50代のゆらぎの時期は、自律神経の乱れも合わさり身体の不調が起こりやすい年代でもあります。
自律神経が乱れるとどんな症状が出るの??
- 不眠
- 微熱
- 偏頭痛
- 耳鳴り
- 目の疲れ
- めまい・立ちくらみ
- 疲れやすい・だるさ
- 汗が出ない・多汗
- 動悸・胸が苦しい
- 手足の冷え・ほてり
- 便秘・下痢・食欲がない
- 息苦しい・のどが詰まった感じ
- 肩・首・背中・腰などのコリや痛み
- 不安・イライラする・集中力がない
交感神経と副交感神経のバランスが整っている時
- 何事にもやりがいを感じ、成果や結果を出せる力があると感じる
- 食事の時間になると空腹を感じ、いつも食事が美味しい
- 夜はストンと眠ることができる
- 一晩寝れば疲れがリセットできる
- 冷えを感じる事はない
交感神経優位が続いてる時
- 人間関係、仕事や家事のストレスでイライラ、ピリピリしている
- 失敗することを考えると不安になるので、集中して物事に取り組んでいる
- 胃もたれや胸焼けをすることが多い
- 夜、なかなか寝付けない
- 入浴後も、少し経つと手足が冷える
緊張モードが続いているので、まずは日頃頑張りすぎている自分に気付きましょう。副交感神経を高めるためにリラックスできる時間を作り、好きな音楽や癒される音楽を聴く、お風呂にゆっくり浸かるなど、頑張りすぎている自分自身を休めてあげましょう。
副交感神経優位が続いている時
- 何をやるにも億劫でやる気が起きない
- 食べてもすぐにお腹が空いてしまう
- 夜しっかり眠ったはずなのに昼間眠くなることがある
- 疲れるとすぐ眠くなり、日中だるいことが多い
- 冷えは感じないが、ポカポカして眠くなることが多い
副交感神経優位が続くと注意力が散漫になりミスが増えたり、憂うつに陥りやすい傾向になります。交感神経の働きを高めるために、適度な運動やお散歩などをして身体を動かしましょう。また手や足先の末梢血管を広げたり収縮させることで、自律神経を切り替えるためのバランスを整えることができます。お風呂から上がる前に手や足先に冷水と温水を3回〜5回ほど交互に浴びて(30秒〜1分)、最後は冷水で終わりましょう。
交感神経と副交感神経の働きがどちらとも弱っている時
- やる気や覇気が感じられずいつもぐったりしている
- 体力が落ち身体がついていかず、仕事がままならない
- 食欲がない、または何か食べないと落ち着かない
- 寝付きが悪く、眠りも浅い。途中で起きることもある
- 手足が冷えて眠れないことが多く、顔色も悪い
どちらの働きも弱っている時は、まずは日々の生活リズムを規則正しくしてみましょう。なるべく起床時間と睡眠時間を毎日同じ時間にしてリズムを整えたり、朝起きて太陽光を窓 から浴びたり、朝食を取ることで寝ている間に休んでいた胃腸が適度に刺激され、自律神経がスムーズに働き始めます。時間がない場合でもコップ一杯の水を飲んだり、バナナを少し食べたり、ヨーグルトを食べたりなど少しでも食べることで胃腸が刺激されます。
またここ数年注目されているのが『塗り絵』です。塗り絵は気軽に始められ、ストレス発散効果があると期待されています。塗り絵をすることで、塗り絵に集中して不安や悩みなどの雑念がなくなりストレスから解放される時間となります。何かに集中することで瞑想をした時と同じような効果が期待できます。夢中になってやりすぎると、肩こりや眼精疲労になる可能性もありますので、長くても30分程度で休憩を取り、楽しめるくらいの時間で気軽に続けてみてください。